【IFRS】出資者における投資事業有限責任組合等(CVCファンド)への出資金の金融商品の分類

www.keirijouhou.jp

 

前回に続いて旬刊経理情報2020年3月1日号より。

 

今回は会計屋っぽくIFRS関連の記事"viewpoint 連結の判定や評価上の論点に注意 CVCファンドのIFRS会計処理のポイント"という記事を読んでの疑問点。相当にマニアックです。

 

論点として以下が挙げられている。

  1. IFRS10連結財務諸表に沿ってCVCファンドへの投資を連結するか判定
  2. ファンドを連結する場合にファンドの投資先(ベンチャー企業)を連結するか判定
  3. 投資先を連結しない場合にどのように評価するか

 

ファンドを連結しない場合には投資先をIFRS13公正価値測定に従って評価すると説明されている。ファンドを取り込む際にはルックスルーしてファンドの投資先の評価差額の持分相当額を取り込むという処理を説明していると理解したが、ここで疑問を持った。ファンドへの出資金はIAS32金融商品:表示に沿って(主に16項)資本性金融商品か負債性金融商品かの判定が論じられるのではなかろうか。

 

ファンドの金融商品の分類については各監査法人が出版しているIFRS解説書にも載っていないので、ファンドのIFRSでの金融商品の分類は実務上の落とし穴だろうか。特に注意してみていかなければ、日本基準でのその他有価証券評価差額金の持分相当額を取り込む処理をIFRSでも継続してしまいそうな気がする。

 

LPSなどの「組合は組合員から独立した存在ではなく、各組合員が主体性を保持したまま結合する団体」(長谷部啓 税務大学校 パス・スルー課税のあり方-組合事業における組合員の課税関係とその諸問題-

http://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/56/02/hajimeni.htm

)とすれば、組合出資金の金融商品の分類を論ずるのではなく、ルックスルーして投資先の評価額と評価差額の持分相当額を取り込むという発想になるのだろうか。そして投資先は原則FVTPLとして評価差額は損益処理するという流れになりそうだ(原則はFVTPLとしても、投資先をFVTOCI(その他の包括利益を通じて公正価値で測定)に分類にできるかどうかの論点があると思われる)。

 

#IFRS #金融商品 #IAS32 #投資事業組合 #経理情報